- 釣り竿って種類ありすぎないですか?
- 釣りを始めたいけど、どの釣り竿を買えばいいかわからない
釣り道具の中でメインとなる道具といえば釣り竿ですが、釣竿の種類多すぎると思いませんか?
釣り竿には、釣りに合わせて長さや硬さがある程度決まっていて、あなたがやりたい釣りにあわせた釣り竿を選ぶ必要があります。
この記事では釣り初心者の方に、釣り竿にはどんな種類があるのか?
それぞれどんな特徴があるのかなど、竿の基礎知識を紹介します。
この記事を読むと、あなたがこれから買うべき竿がイメージできます。
あなたにぴったりな釣り竿を探しましょう。
このブログは勤続26年目になる現役の釣り具店員が、長年の知見をもとに、釣り関連の記事を更新しています。
釣り竿の呼び方と釣り竿の機能
呼び方は〇〇竿、ルアー釣りで使用するもの〇〇ロッドと呼びます。どちらも同じ意味です。
釣り竿の役目は主に2つ
- 仕掛けをポイントに送り込む(投げる)
- 針にかかった魚とやり取りする
竿には数多くの種類があり、狙う魚や釣り方に応じて適したものを選びます。
オールマイティーに使える竿はありますか?
という質問も多いですが、釣り具業界も日々進化しています。
それぞれの釣りに特化した工夫がされているのです。
結論
1本の釣り竿ですべての釣りをするのは不可能です。
目的に応じた釣り竿を選ぶのが良いでしょう
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釣り竿を大きく2種類に分類すると「リール竿」と「のべ竿」
釣り竿は、リールと組み合わせて使うリール竿と、リールを使わないノベ竿にわけることができます。
リール竿(リールを使用する釣り竿)
リール竿はリールをつけることによって、竿の長さ以上の広い範囲を釣ることができます。
ガイドと呼ばれる、いくつかのリングに釣り糸を通して使います。
ほとんどの竿はリール竿になります。
のべ竿(リールを使用しない釣り竿)
のべ竿にはリールを使いません。ただ伸ばすだけの釣り竿です。
渓流竿(アユ竿)やメバル竿などが代表的なのべ竿。
用水路などで小魚を釣るような場合も、短いのべ竿を使用します。
竿の先端にリリアンという紐がついているので、リリアンにラインを結んで使います。
ガイドはついていません。
のべ竿は、軽い仕掛けを振り込むのに適しています。(軽い仕掛けはリールを使って投げることが難しい)
釣り竿の構造は「振り出し」と「並継ぎ」の2タイプ
竿の構造は2タイプあります。
- 振り出しタイプ
- 並継ぎタイプ
です。
磯竿のように5m位ある竿は、ほぼ振り出し竿になります。
投げ竿は振りだしと並継ぎが半々くらい。船竿はやや並継ぎが多い。
ルアー関連の竿はほぼ並継ぎになります。
ではそれぞれの、特徴をみてみましょう。
振り出しタイプ
振り出し竿は1番太い元竿の中に複数の節が収まる形状です。
元節の中に全ての節を収めますので、太くなります。
太くなる=重たくなります。
1つの節に全ての節が入りますので、仕舞った時の全長は短め。
持ち運びに大変便利です。
磯竿などでは、1つの節が110㎝前後のものが多く、5mの竿なら5本の節、6mの竿なら6本の節で形成されます。
- 1つの節が50cmくらい→小継ぎ
- 1つの節が1mくらいの→中継ぎ
と呼びます。
渓流竿はほとんどが小継ぎになります。これは山の中を歩く時に、なるべく竿が邪魔にならないよう工夫された結果なのです。
商品名にも「小継ぎ〇〇」と「小継ぎ」がはいることが多いです。
並継ぎタイプ
竿の元から穂先までの間で、2本かそれ以上に分かれています。
使うときには、それぞれを継いで1本の形状にして使うのです。
- 2本に分かれている→2本継ぎ
- 3本に分かれている→3本継ぎ
と呼びます・
同じ意味でツーピースロッド、スリーピースロッドとも呼びます。
持ち運びはやや長くなるので不便ですが、細身で強度を高くできるメリットがあります。
ルアーロッドの大半は、並継ぎロッドになります。
その他 ワンピースロッドもあります。
振り出しでもなく、並継ぎでもない、1本の竿もあり、ワンピースと呼びます。
洋服のワンピースではありません。
携帯性は悪くなりますが継ぎ目がないことのメリットがいくつかあります。
スムーズに曲がる!パワーがある!伝達能力も高く感度がいい。
竿の素材はカーボンとグラス
竿の素材は、カーボンとグラスファイバー(以下グラス)があります。
近年ほとんどの竿がカーボン製になっています。
特徴は以下のとおりです。
- カーボン→軽い・強い・感度もよい
- グラス→重い・粘る・安価である
カーボンといっても、その中で高弾性のものから低弾性のものがあります。
また価格もピンキリです。
今は「カーボンだから・・」という理由だけでは購入の決め手にはなりません。
なぜならほとんどの竿がカーボンだからです。
先調子、胴調子とはどういう調子?
竿に負荷をかけた時にどの部分が曲がるかで、調子が決まります。
竿を10頭分にし先から数えて
1~3番目のところで曲がる竿を先調子といいます。
先から2番目で曲がる竿を8:2調子、先から3番目で曲がる竿を7:3調子という。
4~5番目で曲がる竿を胴調子といいます。
先から4番目で曲がる竿を6:4調子、先から5番目(まんなか)で曲がる竿を5:5調子という。
真ん中より手前側で曲がる竿はないので、4:6調子というような調子は存在しません。
では先調子と胴調子の特徴を説明します
先調子は、シャキッとして、操作性に優れています。
感度がよいので穂先に繊細な当たりがでやすくなります。
胴調子は竿全体で魚の引きを吸収し、大きな魚の引きも耐える力が強いです。
口が柔らかい魚も、口切れさせにくい。主に船竿に採用されている。
ルアーロッドでは
- 先調子→ファーストテーパー
- 胴調子→スローテーパー
と呼びます。
釣り竿の長さ表示はm(メートル)とft(フィート)があります。
釣り竿の長さの表示は大きく分けると
- m(メートル)
- ft(フィート)
2種類の表記があります。※他にはへら竿の【尺(しゃく)】表示もあります。
ルアーロッドはフィート表示、それ以外がメートル表示になります。
長さがイメージできるように、フィートをメートルに換算する計算式を覚えておきましょう。
ft表示ですが正確には
ft(フィート)+inch(インチ)で表示されています。
例)エギロッドの標準の長さ86という表示は、8フィート6インチという事です。
8.6フィートではありません。
換算式↓
1ft(フィート)=30.48㎝
1inch(インチ)=2.54㎝
ですので
86という長さは2m59㎝になります。
計算式 (8×30.48㎝)+(6×2.54㎝)=259㎝
下の表は、釣り竿にありがちなフィート規格をメートルに換算したものです。
フィートとメートルの換算表 | |||||||||||
フィート | 60 | 63 | 66 | 72 | 76 | 80 | 86 | 90 | 96 | 10 | 11 |
メートル | 1.83 | 1.91 | 1.98 | 2.18 | 2.28 | 2.44 | 2.59 | 2.74 | 2.9 | 3.05 | 3.35 |
12インチで=1フィートになります。1インチ2.54㎝×12=30.48
昔、610(ロクテン)という長さのルアーロッドがあったのですが、なぜ7フィートじゃないんだろうと疑問でした。10インチが1フィートではなかったからですね。
という正確な情報をお伝えしたうえで!
こんな細かな数字を覚える必要はありません。
だいたいの長さがイメージできれば良いのです。
1フィートは30㎝、1インチは3㎝と覚えてしまいましょう。
単純に3を掛ければだいだいの長さがわかります。
60は1.8m
86は2.58m
90は2.7m
これくらいの覚え方で良いでしょう!正確な長さがどうしても知りたいなら上記の計算方法で計算してください。
釣り竿の種類 カテゴリー分け
釣り竿の種類を紹介します。簡単にですが特徴も説明します。
まずは下図をみてください。
↑これは、シマノさんのHPに掲載されているロッドの種類分けです。
ダイワさんも、ほぼ同じ分類分けになります。
この分類別で各ジャンルの竿を紹介していきます。
シーバス・ショアキャスティングロッド
対象魚シーバス、青物、ヒラメ、マダイなど陸からルアーで狙える魚全般
標準的な長さ 90~120フィート
陸から、シーバスなどのフィッシュイーターをルアーで狙う釣り竿です。
狙える魚種は豊富で、ヒラメやマゴチ、青物などがターゲットになります。
シーバスルアーはもちろん、40g前後のメタルジグを投げる竿もこのジャンルになります。
釣り竿は長いほど遠投できます。
遠浅の砂浜や大きめの河口などでは、比較的長めの11フィートや12フィートを使用します。
大遠投をして大物をルアーで釣りたい!という方に必要な竿になります。
エギングロッド
対象魚 アオリイカ、コウイカなどのイカ全般
標準的な長さ 83~86フィート
エギ(イカを釣る為の和製ルアー)を投げて、アオリイカを狙う釣り竿です。
エギをシャクってアクションをつける釣法に耐えうるバットの強さと、繊細な当たりをとらえる感度の良い竿先が求められます。
ルアーロッドの中で1番汎用性が高いジャンルです。
シーバスやタチウオ、またちょい投げ釣りにもおすすめしています。
万能ロッドに1番近い竿がこのエギングロッドになります。
ライトソルトルアーロッド
対象魚 アジ・メバル・カサゴ・ソイなど
標準的な長さ 70~82フィート
軽めのオモリやルアーを使用して釣る為のロッドです。
軽いルアーを投げる為に、穂先が繊細で柔らかいのが特徴です。
対象魚は比較的小さな魚ですが、竿がやわらかいので、とてもスリリングな釣りです。
- アジを狙う→アジング
- メバルを狙う→メバリング
が代表的な、ライトソルトゲームです。
近年、年配の方も気軽に楽まれている方が増えてきています。
オフショアロッド
対象魚 マダイ・タチウオ・青物など
標準的な長さ 60~70フィート
船から釣る為のロッドになります。
後述する船竿との違いは、ルアー釣りで使うロッドがオフショアロッドと言われます。
- マダイをルアーで狙うタイラバ
- 青物をメタルジグで狙うジギング
- 白イカをスッテで狙うメタルスッテ
など、多種多様な船からのルアー釣りがあります。
バスロッド
対象魚 ブラックバス
標準的な長さ 60~66フィート
ブラックバスをルアーで釣るロッドです。
食べる為に釣らないのでゲームフィッシングとも言われます。
トラウトロッド
対象魚 マス(トラウト)
標準的な長さ 50~60フィート
管理釣り場でマスを釣ったり、渓流でヤマメやイワナをルアーで釣ったりするロッドです。
バスロッドよりも短く柔らかいロッドになります。
磯・防波堤竿
対象魚 アジ・メバル・サヨリ・スズキ・チヌ・グレ・カワハギetc海の小物全般
標準的な長さ 3.6m~5.4m
ウキ釣りやサビキ釣りなどをする竿がこのジャンルになります。
初心者の方が海釣りを始めるときに、最初の1本を選ぶ候補になります。
船竿
対象魚 キス・カサゴ・マダイ・メバル・アジ・ヒラメ・タチウオ・青物など
標準的な長さ 1.8m~3.6m
文字通り、船で使用する竿になります。
硬さと長さはかなり幅がありますので、水深や狙う魚によって使い分けする必要があります。
釣り具店員さんに聞きながら、釣り竿を選ぶとよいでしょう。
投げ竿
対象魚 キス・カレイ・マダイ・アナゴ・スズキなど
標準的な長さ 3.6m~4.2m
堤防や砂浜から仕掛けを投げて遠くの魚を釣る竿です。
竿は頑丈で、ガイドは大きくて少なめになっており、投げる事に特化した竿です。
投げ釣りは、対象魚も豊富で、仕掛けも比較的簡単ですのでファミリーにおすすめです。
渓流竿
対象魚 ヤマメ・アマゴ・イワナ
標準的な長さ 3.6m~6.2m
渓流でヤマメなどを釣る竿です。リールを使わないのべ竿になります。
小継ぎタイプのものが多く、山の中を歩いてポイントまで行くときなどでもじゃまになりにくい様に工夫されています。
まとめ
釣りを始めてみたい!という方に、釣り竿の種類と特徴を紹介しました。
「こんなにもたくさんの種類があったのか」
とおどろかれたのではないでしょうか?
近年は、釣り竿はどんどん1つの魚種に特化した釣り竿に細分化されています。
あなたが釣りたい魚、やってみたい釣りに、最適な釣り竿がイメージできたら、幸いです。