みなさん、リールにラインを巻くのに釣具屋さんでやってもらっていますか?
リールやラインを購入すれば、だいたいどこの釣具屋さんでもラインを巻いてくれます。
しかし、大型釣具店などではどんどん有料化になっています。
できることなら、自分でラインを巻くことができれば良いと思いますよね?
ネットでリールやラインを購入する方も増えましたし、自分でラインを巻きたいと思っている方も多いのではないでしょうか?
しかし、正しいラインの巻き方を知らずに、ラインを巻くと、いざ釣り場で全く使い物にならないってことがあります。
この記事では、以下の内容でラインの巻き方、巻替え方、便利グッズ、ラインのメンテナンス方法を紹介します
- スピニングリールのライン巻き方 3ステップ
- リールのライン巻替えに便利なアイテム8選
- リールからリールへのライン巻替え方法
- ラインの裏表を変える方法
- ラインの巻き替えはどのタイミングでおこなうか?
- ラインのメンテナンス方法

このブログは勤続23年になる現役の釣り具店員が、長年の知見をもとに、釣り関連の記事を更新しています。このブログを読んで釣りができた!という方が1人でも増えればうれしく思います。
この記事を読むと
◆正しいラインの巻き方が理解できます。
◆わざわざ釣具店に頼みに行かなくてよくなります。
ありがちな失敗例もありますので、ぜひ最後までお読みください。
スピニングリールのライン巻き方 3ステップ
スピニングリールのラインの巻き方を3つの手順で紹介します。
- リールに巻ける量とラインの量を確認する
- スプールにラインをとめる
- リールにラインを巻いていくやってはいけないラインの巻き方
リールに巻ける量とラインの量を確認
まずはリールに何号が何m巻くことができるのか、確認をします。
通常、箱もしくは説明書にかいてあります。
スプールにもかいてあります。

例えば3号-150m巻くことができるシマノ3000番に、ナイロン5号は150m巻くことができません。
リールに対して、用意したラインが適正がどうか確認してください。
リールに巻ける量と準備したラインが同じなら3番へ進んでください。
ラインが多い場合は全部巻けないので注意です。
準備したラインが少ない場合は下糸をいれないといけません。
下糸とは、底上げのことです。不要なラインを下に巻いて新しく巻くラインがスプールのつらになるようにします。

↓

下糸については別の記事で詳しく解説しています。
初心者必見!下糸の選びかたと下糸の巻き方。下糸のおすすめの太さは?>>
スプールにラインを結ぶ
下糸が必要な場合は、下糸とメインラインを結びます。
下糸が必要なかった場合は、スプールにラインをむすんでください。


ここでワンポイント
むずび目の上からセロテープを貼ってください。
ラインが減ってむずび目がでてきたときに、ラインのひっかかりをなくす為です。


釣り具店員では当たり前のことで、クレーム案件です。
リールにラインを巻く。絶対にやってはいけないラインの巻き方。
スプールにラインをむすんだら、ラインを巻いていきます。
ハンドルを回して巻きます(意外とアナログなのです)
その際、ラインスプールの軸に割りばしや棒を通して、回転させながら巻き取っていきます。


適度なテンション(負荷)をかける必要があります。
適度なテンションをかけつつ、ラインを巻ける便利なアイテムがあるので、後ほどまとめて紹介します。
◆絶対にやってはいけないラインの巻き方
ぜったいにやってはいけないラインの巻き方があります。
ラインのスプールを地べたにおいて巻く方法です。


このやりかたでラインを巻くと、100%ラインがよれます。
「買ったばかりなのにラインがよれて使い物にならない」
と怒ってこられる方に、どうやってラインを巻いたかをきくと、だいたいこの方法で巻いています。
かならず、ラインの軸になにかを通し、ラインのスプールを回しながらラインを巻いてください。
リールのライン巻き替えに便利なアイテム8選
リールにラインが巻くときに、もともとラインが装着してある場合があります。
その場合は、そのラインをとらないといけませんよね。
ラインを捨てる場合は、ライン放出器(ラインリムーバー)
ラインをとっておく場合は、糸巻き器が活躍します。
ライン巻き替え関連の便利グッズをドドンと8アイテム紹介します。
シマノ ラインリムーバー




ラインを捨てるためだけのものです。
2つのローラーが回転し、摩擦でラインを放出します。
しかし、欠点があり個人的にはオススメはしません。
①ラインが細いと放出力が弱まる
②ローラーが摩耗してくると放出力が弱まる
上記、想像つくと思いますが、いずれの場合も放出力がおちます。
スプールにラインがめり込んでいたり負荷がかかっていると、まるでラインがでていかない
ってことも多々あります。
ダイワ PEラインチャンジャー




ラインを捨てるためのものです。
本体がグルングルンと回転し、ラインを力強く巻き取っていきます。
PEライン専用でナイロンラインには使わないでください
というダイワからの注意があることを伝えたうえで・・
私の釣具店では、ナイロンラインにもPEラインにもこれ1台を活用しています。


確かに、ナイロンラインは伸縮性があり一発では外しにくいです。しかしほどくようにゆっくり作業すれば問題なく使えます。
ダイワ 専用スプール付きラインチャンジャー


PEラインチャンジャーにスプールが付いたグレードアップ商品です。
ラインを捨てるだけでなく、ラインをスプールに巻き取って保管することができます。
塩抜きをしてメンテンナンスを行い、また使用できます。
ラインの巻き替えを行う時に便利なアイテムです。
プロックス ラインリムーバー電動ドリル用ビットEZ(イージー)


ザ・アイデア商品という感じの、面白いアイテムです。
意外と売れています。
なんと、インパクトドライバにさして回転させてラインを巻き取ります。
今回紹介するアイテムの中で速さは1番です。
第一精工 ラインスプール




ラインを巻くだけなら、この商品でOK。シンプルで価格も安い。
バネの力でテンションをかけることができます。
釣具店に1台は設置されているのではないでしょうか?
ラインを巻き取ることはできません。
第一精工 高速リサイクラー



ラインをセットしてリールを巻くことはもちろん、ハンドルを回してリールから空のラインスプールへ巻き取ることができます。
この商品が発売されたときは、釣り具の店員はうなりました。
「すごいのがでたぞ!下糸の失敗しても大丈夫やん」
みたいな。
これによって、ラインメンテナンスってのが一気に広がました。
釣りによってラインの号数を変えたり、塩抜きをしたりする人が増えました。
第一精工 高速リサイクラー2.0




上記のモデルの進化版
①ボールベアリングが導入
②ラインスプールに合わせたシャフトが2本はいっている
個人のかたはそこまで、リールからラインを巻きとることもないでしょう。
通常のリサイクラーか、リサイクラー2.0いするかは予算をみて考えてください。
第一精工 高速リサイクラー2.0用楽速電ドラビット






高速リサイクラー2.0専用の、補助パーツとして
「楽速電ドラビット」が登場しました。
電動ドリル(インパクト)にセットし、高速リサイクラーの側面にあてて回します。


ハンドルを手で回すところを電動に力を借りるといったアイテムです。
300m以上巻いているような大型リールのラインを巻き取るには最高かもしれません。
リールからリールへラインの巻き替え方法
長く釣りをしていると
・Aのリールに新しくラインを巻きたい
・しかし、まだラインは使えるのでAのリールに巻いてあるラインをBのリールに巻こう
このようなケースがでてきます。
この場合、リールからリールへラインを交換する場合2つの方法があります。
①リールから空のラインスプールへラインを巻き取る→新しいリールに巻く
②直接AからBのリールにラインを巻く
それぞれ方法を解説します。
①リールから空のラインスプールへラインを巻き取る→新しいリールに巻く
先ほど紹介した「ライン巻き取り器」を使って、空のラインスプールにラインを巻き取ります
↓
そして新しいリールに巻く
ここはさほど難しくないですよね。
②AのリールからBのリールに直接ラインを巻き替える場合
2人いることが望ましいです。
がしっとリールを固定できるなら1人でも大丈夫ですが・・
1人の場合は1番のライン巻き取り器を使う方法をオススメします。
Aのリールを相手にもってもらい、ドラグをゆるめにします。
Aのリールはベールをあげて、ラインローラーにラインをかけなくて良いです。
Aのリールは横向きにしてスプールが回転するように巻いていくと良いでしょう。
あまりドラグをきつくしてしまうと、ドラグワッシャーがへたってしまいます。
やや緩めで巻いてください。
ラインの裏表を変える方法
ラインの巻き替え器をゲットしたら、ぜひチャレンジしてほしいのが
ラインの裏表の交換
です。
ラインを150m巻いていると、実際に使っているのは表面の100mばかりのところで、残りの50mはスプールからまったくでていない。
という事も多々あります。
表面のラインは大きな傷がないにしても、見えない傷が付いていて強度が落ちている可能性があります。
そこで、使っていないスプールの中の部分と、表面の部分を入れ替えるのです。
使用する部分がきれいな状態になるということです。
もちろん、表面にあったラインに大きな損傷があった場合は、その部分は使えないので処分してください。
では裏表を変える方法です。
必要なもの
①ライン巻き取り器
②空のラインスプールが2個
空のラインスプールは釣具屋さんからもらえると思います。釣具屋さんで相談してみてください。
裏表の手順
①リール→スプールA へラインを移す
②スプールA→スプールB へラインを移す
③スプールB→リール へラインを巻く
これでラインの裏表の交換ができました。
ラインの巻き替えのタイミングは?
これは非常に難しい質問です。
明確な答えが存在しないからです。
基礎的な知識として以下の内容を紹介します。
ラインの基礎知識
①ナイロン・フロロカーボンは水を1度吸うと劣化が始まる
②PEラインは水分劣化がない(とされています)
③PEラインは色落ちはしても強度はそこまで落ちていない
④指でなぞってザラザラしている箇所は使わない
⑤だま(結び目)になった部分は使わない
上記のことから、使用回数は少なくても、一度釣りに使うと、ナイロンラインは劣化が始まっており時間とともに強度がおちていくと思ってください。
とはいえ、半年、1年経ったらプチプチ切れるのかといったら、そうでもありません。
なので非常に難しいのです。
例えば釣りによって交換する頻度を判断するのも良いかもしれません。
気軽にいける波止釣りで使う場合は
「まぁプチプチきれたり、もつれたりしたら交換するか」
くらいな感じで良いかもしれません。
久しぶりの船釣りで高い船賃をだして釣りに行く場合
「万が一ラインが悪くて魚をにがしたらいやだから念のためラインを交換しておくか」
そんな感じです。
実際、お店にくるお客様でも、遠征のフカセ釣りに行かれる方は、毎回ラインを巻きなおす方もいらっしゃいます。
ラインのメンテナンス方法 PEラインの塩抜きとは?
ナイロンラインは水を吸って劣化が進むので、塩抜きはしません。
PEラインは塩抜きというメンテナンスを行うことで寿命がのびます。
PEラインの塩抜きの目的は、塩を取り除くことでPEラインを傷つけないようにすることです。
海水が乾燥すると塩の固形物がラインの中に残りますよね。
その固形物(塩の結晶)がラインを傷つけることは容易に想像できます。
なので、PEラインは釣行後に塩抜きをして次回の釣りに備えると良いです。
塩抜きの方法
①ラインを巻き取り器で空のラインスプールへ巻き取ります。
②そのスプールを真水の中につけておきます。洗面器の水をはってつけておくと良いです。
③一晩つけておくと潮がぬけるので、取り出して涼しい場所で乾燥させてください。
④乾燥したら、リールに巻きます。
⑤その時、ラインスプレーを吹きつけながら巻くとラインがコーティングされ、さらに良いです。
おすすめラインスプレー バリバス PEにシュッ!




ラインスプレーはいろんなメーカーから発売されていますが、ド定番中のド定番といえば
バリバスさんのPEにシュッ!
です。ラインに吹き付けると、フッ素の保護膜を形成します。
ラインスプレーにはいくつかのメリットがあります。
ラインスプレーのメリット5選
①海水や汚れがラインに入りこみにくくなる。結果ラインながもち。
②摩擦が軽減され飛距離がUP
③おなじく摩擦が少ないのでラインの糸鳴りも軽減
④ガイドの摩耗も少なくなります。
まとめ
初心者の方でも、自分でリールにラインを巻く方法、おすすめのライン巻きアイテム、メンテナンス方法を解説しました。
なれると簡単で、自分で好きなリールに好きなラインを巻くことが楽しくなるはずです。
釣具店にわざわざ、その為だけにリールを持っていくのも煩わしいと思います。
ぜひ、ご自分でリールにラインを巻いてみてください。
今回の記事が参考になれば幸いです。